2016年5月24日火曜日

日本は社会的インパクト評価ブームだが、、2〜3年以内にブームは終わる砂上の楼閣だ


日本でも社会的インパクト評価ブームの様相を呈してきた。
行政、財団、そして企業も色気を出すが、

しかしながら、
ソーシャルインパクト・リサーチ社でNPO、企業、行政など様々なインパクト評価プロジェクトに関わった経験から申し上げると、このブームの結末は既に見えている。

日本のインパクト評価ブームは2年以内に残念な結果に終わる。
そもそものrigidな枠組みがなくては、評価は砂上の楼閣だ。

その理由は、評価のための評価、評価者のための社会的インパクト評価にとどまっているからだ。

評価する側からお金をもらって評価するという構造なので、厳しさが足りない。

例えば、行政は自分たちが予算をつけている事業の正当性を数値で証明して予算を確保したいという狙いだ。NPO側も同じようなものだ。

また、インパクト評価者の専門家のレベルが低すぎる、、というあまり触れられたくない事実もある。話をしたり、一緒に仕事をしたりしてみると、大学の先生、シンクタンクの人など日本のインパクト評価者はまだ小学 1年生レベルで、人に教えられるレベルには程遠いのが現実だ。

例えば、企業アナリストの世界でも、財務数値の計算方法だけわかれば企業分析ができるわけではなく、それはアナリスト1年生の仕事で、その単純な計算式を超えた部分、業界構造の予測力などでアナリストの本領が発揮される。

ロジックモデル知っています。SROIの計算式を知っていますというのはほんの入り口に過ぎない。

それは、自分で評価指標を開発しないで、海外の道具を安易にありがたがるという貧しい根性、メンタリティにも起因しているとのではないか。ソーシャルインパクト・リサーチもArunはそうだか、独自に評価手法を開発して、投資ファンドも自分でやっているとメタ能力が高めることができる。それぞれの評価手法の限界も見えてきて、他人の評価手法(道具)でもうまく使えこなせることができるようになる。

こういう中で
日本の目指す方向としては、評価のための評価、評価者のための社会的インパクト評価ではなく、簡易に、リーンに、事業に役立つインパクト評価、Accumenが目指す方向性が健全だし、日本のソーシャルセクターのためになるのではないか、というのが私の意見。

評価者のための社会的インパクト評価は誰のためにもならないのでいらない。

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