カンファレンスで考えてみたいテーマの1つは、「ESGと財務の両方のパフォーマンス高めていく方法とは何か?」というものです。
そのためには、どの企業がその両立できているのかを特定する必要があります。
海外企業では、ネスレ、GE、ユニリーバ、ダノンがよく名前が挙がります。
日本企業では、伊藤園、ヤマハ発動機のBOP、ヤマトホールディングス、味の素、キリンホールディングス、ユニ・チャームが挙げられます。三菱ケミカルホールディングスも独自の評価指標(KAITEKI)を開発して公表している点がユニークです。ファーストリテイリングには賛否はありますが、財務的な強さは文句無しでしょう。
新興企業で本業=社会課題の解決に直結する企業として、エムスリー、リクルートホールディングス、ユーグレナをあげたいと思います。また、JPホールディングス、Litalico、サクセスホールディングスも本業自体が社会課題解決事業です。
社会的価値から経済的価値の転換に時間がかかること、直線的な因果関係がわかりづらいことから、通常の持続的な競争優位戦略とはまた違った、協働・共創(コ・クリエーション)戦略が必要になります。
最初から自社の経済的価値を第一優先にすると、他のステークホルダーからの協力が得られずに、将来の成長オプションを生み出せないこともあるでしょう
エコシステムや協働のプラットフォームの重要性が挙げられます。また、特殊なリソース、コンピタンスの重要性(KBS岡田教授の社会経済的収束能力 図1)も挙げられるでしょう。
いずれにしても、社会課題の解決には不確実性が大きいことから、実験、学習、実践プロセスが欠かせません。また、未来から現在にさかのぼるバックキャティングの発想も有効でしょう。
今後、この両立企業の両立度合いの評価基準をアルゴリズム化し、ソーシャルインデックス化して、新たな投資機会を作っていきたいと思います。
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