2016年5月14日土曜日

非財務情報の保証はどう行うべきか?


今日の日経朝刊(514)で、三菱UFJファイナンシャルグループが資源会社への融資が実は、これまでの約2倍の10.4兆円に大幅に修正すると報じられた。

銀行の資源会社への融資の大きさは、将来の財務リスクへの影響も大きい。また、ESG投資的観点からも投資判断材料として大きい部分だ。

非財務情報では、正式な監査基準、監査プロセスが定まっているわけではないので、その解釈は自ずと限界がある。

Fair Finance Guide (日本版)のような、第三者による銀行の社会性評価の信憑性にも関係する。情報は限られていてもやらないよりもマシなのか?、それともやったことによりより大きなミスリーデイングを生み出すのか?が悩ましい。

非財務情報で第三者保証を付けているケースは、武田薬品工業さんの先進的なケースもある(図)。

これは、海外のCSRプロジェクトに、インプット、アウトプット、アウトカム、インパクトに分けて定量的にも示している。何気ない1枚の記述ですが、これに、海外のNGO能力と、どれほどの手間がかかるかは私にはわかります。

ただし、この監査法人の非財務情報の第三者保証も、その手続き面を保証しているだけであって、本当のインパクトの大きさそのものを保証できるわけでない。そういう意味では会社のオピニオンと解釈すべきである。

CSR報告書の読み手へのインパクトと監査法人へのフィーを考えた場合、現在のところは、非財務情報の保証をつけることのSROIは費用対効果で全く合わないでしょう(笑)

0 件のコメント:

コメントを投稿