2016年5月8日日曜日

日本の上場企業は伊藤レポートの盲信をやめるべき?


ダイヤモンドに、元ソニーCFOの伊庭保氏のインタビューがあり、興味深かった。日本の上場企業は伊藤レポートを盲信していますが、この点でソニーの過去の失敗から学べる点が書いてあります。

出井さん肝入りのEVA(経済的付加価値)に関して
資本コストを認識させるのは確かに重要であるが、最強の経営ツールであるかのように振る舞ったため、肝心のビジネスの本質を見失わせてしまった

企業価値に関して
株主価値(時価総額)のほか、非財務的価値も含めるべき。イノベーティブで魅力ある商品やサービスを生み出す力、品質、ブランド、マーケテイング、就職人気度、CSR、トップの社会的プレゼスも含めるべき。企業価値は財務的評価と非財務的価値を総合したものであり、企業価値の源泉は企業理念であると述べています。ソニーであればソニー・スピリッツの原点である設立趣意書にさかのぼる。

伊藤レポートは画一的な評価基準(ROE8%)を押し付ける点とESG的観点が薄い点が気になります。

おそらく、日本の上場企業を近視眼的、短期志向にするなら伊藤レポートは日本の上場企業にとって害になるでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿