2016年7月18日月曜日

楽天とアマゾンを比較してみると


SIRの熊沢です。

さて、私からの質問です。
「楽天とアマゾンを、理念(ミッション)、ビジネスモデル、ビジネスプロセス、KPIなどを比較し、今後のインターネット業界のトレンドを考えて、どちらの企業が成功するかを自分の予測と根拠を示すこと。」

ビジネススクールのケースにもってこいの質問ですね。

私が比較するとこんな感じになります。

 楽天のおもてなしは一部の人には意味があるんですけど、アマゾンの価格と品揃えの方が万人に意味のあるものです。この違いが、ビジネスモデルにも反映していますし、グローバル展開の成功失敗にもつながっています。

実は、この根本的な違いはミッションの違いから生じています。楽天のエンパワーメントの対象は人々と社会は店舗運営者と最終ユーザーの両方を含んでいますが、その優先順位は曖昧なままで明示されない(明示できない)のに対して、アマゾンは最終ユーザーのみに完全にフォーカスしています。

うーん。NPOだけではなく、ミッションが企業分析においても全ての根本なんですね。そして、それがKPIの違いにも影響します。

ミッション顧客価値ビジネスモデルビジネスプロセス→KPI

後、この2社の違いはイノベーションの実績です。三木谷さんとベゾスさんのキャラクターの違いからも生じていると思いますが、楽天は創業以来、漸進的イノベーションは行ってきましたが、抜本的なイノベーションはありません。それに対して、アマゾンはそれぞれ7年ぐらいかけて大きなイノベーションを育てることに次々と成功してきました。まさに、リアルオプションを行使してきたと言えます。大きなイノベーションは長期的な忍耐力がないと難しいんですね。

今後のメガトレンドも楽天よりもアマゾンにプラスになるものが多いです。

時価総額は、楽天の1.6兆円、アマゾン32兆円です。

皆様も、自分の業界企業でミッション、顧客価値、ビジネスモデル、ビジネスプロセス、KPIなどを比較してみてください。同業種だけでなく、他業界の優れた企業と比較すると視野が広がり、自社のミッションにいい部分を取り入れるのはすごく経営的に効果があると思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿